CUDA 5.5の新機能(1): Linuxのパッケージ管理システムを使ったインストーラ

出典: トータル・ディスクロージャ・サイト(事実をありのままに)

CUDA 5.5のRC版がリリースされたようなので、さっそく検証を開始してみた。まず最初に驚かされるのは、インストーラがRPMRHEL版など)やdpkgUbuntu版など)形式で配布されていて、Linuxの各種ディストリビューションのパッケージ管理システムで、インストールされたCUDAソフトウェアの管理ができるという点である。

そこで、今回はRHEL互換の無償ディストリビューション、CentOSのバージョン6.4を例に、インストールの手順を追ってみた。

目次

前準備

CUDA 5.5 RCのRHEL 6インストーラは、サードパーティのリポジトリであるRepoForgeのパッケージに依存している(インストーラのマニュアルでは、依存しているパッケージを提供するリポジトリにEPELが指名されているが、実際にはEPELに必要な各種パッケージは存在しない)。そこで、まずはこれをインストールする。

# yum install http://pkgs.repoforge.org/rpmforge-release/rpmforge-release-0.5.3-1.el6.rf.x86_64.rpm

インストーラのダウンロードとインストール

CUDA 5.5 RCのダウンロードには、NVIDIAのRegistered Developer Programへの登録が必要となる。登録ページから登録して、ユーザの情報を入力してアカウントをアクティベートする。

Registered Developer Programsにログインしている状態でCUDA 5.5の紹介ページに行き、必要なインストーラを探す。Try our new RPM and DEB packages!のリンクをクリックし、RHEL 6.0 x86 64-bitのリンクをクリックする。cuda-repo-rhel6-5.5-0.x86_64.rpmというファイルがダウンロードできるはずで、それがインストーラとなる。

このRPMファイルをダウンロードできたら、

# yum install cuda-repo-rhel6-5.5-0.x86_64.rpm

とコマンドを入力してインストールする。これで、CentOSのYumパッケージマネージャにCUDA 5.5のリポジトリが登録されるので、続いてYumのシステムを使ってCUDA 5.5をインストールする。ただし、サードパーティのリポジトリなどを使ってRPM経由でNVIDIAのドライバをインストールしていた場合、cudaリポジトリの開発用ドライバと干渉してしまうため、あらかじめ削除しておくことが望ましい。

# yum install cuda

これでCUDA 5.5 RCのインストールが完了したはずである。

$ /usr/local/cuda/bin/nvcc -V
nvcc: NVIDIA (R) Cuda compiler driver
Copyright (c) 2005-2012 NVIDIA Corporation
Built on Thu_May__9_18:45:33_PDT_2013
Cuda compilation tools, release 5.5, V5.5.0

サンプルプログラム

CUDAの従来バージョンでは、サンプルプログラムの置き場所をインストール時に自由に決めることができたため、ユーザ権限でインストーラを起動して、ユーザ権限下で自由にできるディレクトリを指定してインストールするテクニックが存在した。こうすることで、ユーザが自身のプログラムを書く際、サンプルプログラムのディレクトリにソースツリーを置き、サンプルプログラムのテンプレートを使ったプログラムを書く、という手法を使うことができた。一方、このパッケージ管理システムを使ったインストールの場合、/usr/local/cuda-5.5/samplesに自動的にインストールされ、そのままではユーザ権限でソースツリーを置くことができないように見える。

この問題に対して、cuda-install-samples-5.5.shというコマンドが用意され、サンプルプログラムを好きな位置に配置することができるようになっている。使い方は簡単で、

$ cuda-install-samples-5.5.sh (配置先のディレクトリ)

とコマンドを入力すれば良い。配置先のディレクトリの下にNVIDIA_CUDA-5.5_Samplesというディレクトリができ、その下にサンプルプログラム一式が配置される。あとは、従来バージョンのようにmakeコマンドでビルドし、ソースツリーを置いてサンプルプログラムのテンプレートを利用することができる。

あとがき

CUDA 5.5には、当然インストーラの改善のみならず、CUDA Runtimeの静的ライブラリや、Contextのプロセス間共有など、興味深い新機能が数々用意されている。これらの新機能も、追って検証したい。


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